2023-03-29 Wed

マーチンA-30バルチモア攻撃機は1500機以上作られながら、米軍には
採用されなかった飛行機です。
ほとんどは援英機として北アフリカなどで就役。
一部は大戦末期にフランスやイタリアの連合国側空軍でつかわれました。
大半がミドルストーンとダークアースの砂漠塗装でしたが、私はちょっと見飽き
た感じがして他を探しました。

今回作ったのは戦後の1946年にアメリカの音速を超えるマッハ越えの
プロジェクトで計測機器などの試験に使われた機体です。
胴体中央部の上に計測アンテナがついています。
バルチモアでは珍しい米軍国籍マーク。
わざわざ英軍で就役していた機体を戻してこの任務にあてたのだそうです。

米海軍のプロジェクトだったようですが、試験中にダイブでマッハ0,74を
記録したそうです。
時速900キロくらい出したことになります。
バルチモアの頑丈さと安定性の良さ、そこそこのエンジンパワーが評価された
ための抜擢だったとのことです。

フロッグ社の1963年のオールドプラモで各所に難はあるものの、バルチモア
の特徴ある姿がよく出たキットです。
この前身のメリーランドとともに私の好きな飛行機です。
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2023-03-28 Tue

これは昨日紹介したフェアリーFD2研究機のキットです。
もとはフロッグ社の製品です。
今は取り上げる方もない無名の飛行機。
箱絵のように前面銀色なのでもう少しモチベが上がる塗装で作りたい。

これは2機作られたうちの2号機です。
全面ブルーで細長い機種に白のラインがはしるスッキリした塗装です。
これで行こうかなー。
白のナンバーデカルを用意しないとね。

他に、こんなのもあります。
ホントはこっちに改造してみたくてキットを買ったんです。
コンコルドの開発のため一号機を改造して作られた、BAC221実験機。
コンコルドの翼をスケールダウンして取り付けて、脚が長くなった分、胴体を延長。
他にも空気取り入れ口の位置を変更し、主脚の収納口を変更するなどが必要。
検討の結果、「私にできることじゃない」が結論(笑)。
でも世の中にはこれを見事にやり切る方がいるのだよなあ。
2023-03-26 Sun
冬の間に仕掛品が広がってしまいました。戦後のジェット機などはこんなふう。

フェアりー・デルタⅡ研究機はフロッグ社の遺産です。
ドイツがもたらした新技術、デルタ翼の実験機で、離着陸時の前方視界を
確保するために機首が下向きに下がるようになっています。
コンコルドにも採用されましたが、このキットでもちゃんと折れ曲がるように
なっているのが嬉しいところです。

ホビークラフトのアブロカナダ、CF100カナックの全天候機型のナナニイ。
中に入っているデカールが箱絵の機体と全然違うという大まかさが、この
メーカーならでは(笑)。
珍しい機種だから、作る方も「まあいいか」になってしまいます。

トルコのPMモデルのバグダット・フューリー練習機のキットです。
色を乗せ始めました。
このキットもルーツはフロッグでした。
2023-03-24 Fri
パソコンのカーソルが消えてしまうというトラブルのため、ここ数日更新ができませんでした。この間に訪問していただいた方、すみませんでした。
今日から復活です。

ボールトンポール・デファイアントは第二次大戦初期の複座戦闘機です。
後席に7.7ミリ機銃4門の旋回銃塔をつけた独特の姿が魅力的です。
爆撃機編隊にたいする防空戦闘機として開発されました。
ちいさな口径の機銃でも4門集まれば破壊力は絶大です。

大戦直前の1939年に初飛行、その年の12月には部隊配備という慌ただ
しさはデファイアントへの期待の大きさを表しています。なにしろ当時の英国
には1機でも多くの戦闘機を必要としていました。
初陣のダンケルク撤退戦ではひと月に60機以上を撃墜する戦果をあげました。
ただ、戦闘機相手の戦闘には向いておらずバトル・オブ・ブリテンでは大きな被
害を出して、昼間戦闘への投入は禁止されています。

この夜間戦闘機型のNF1はエンジンを強化してレーダーを装備したものです。
当時の英国夜間戦闘機の中では最高の撃墜率を記録しています。
ボーファオター夜戦に切り替わるまで英国の夜間防空を支えました。
設計目的だった対爆撃機戦闘という点ではそれなりの成果を収めた機体と
言っていいのではないかと思います。

キットはエアフィックス社の1960年発売の金型品です。
発売当時の眼で見てもかなりラフな仕上がりのキットでしたが、不思議なことに
組みあがるとそれなりなのは私の眼の焦点がずれているからかも。
それでも背中の旋回銃塔から4門の銃身が飛び出た勇ましい姿がいいんです。
新しい金型の製品が出ていますのでこの旧品を作る人もいないでしょうけれど、
やっぱり懐かしいですね。
2023-03-19 Sun

これは昔作ったフロッグ社のマーチン・バルチモア爆撃機です。
1963年発売のフロッグ社の遺産です。
出来はかなり厳しいですが、貴重な機種です。
塗装のバリエーションがあまりないので海上哨戒機で作りました。
機首に洋上捜索レーダーをつけたレアな機体。

これはブロ友の方にいただいたキットで仕掛再開中。
これもレアな夜間侵攻塗装の機体にしようかと思いましたが、真っ黒けの
機体もどうかなあということで中断。
マーチン・バルチモアは戦争が終わるとすぐに姿を消しましたが、その中で
一機だけ音速を超える研究に使われた機体がありました。
ネットであれこれ調べましたがなかなか出てこない。
手元のマーチン社の社史に載っていたのが下の写真です。

全面無塗装のシリアルNo09804の機体がそれです。
いろいろな計測装置を調べるための実験機で、1946年に急降下中にマッハ0.74
をマークしています。
これがその後のX-1の速度記録に貢献しているそうです。
これでいこうかなあ、黒く塗ったことだし(笑)。