2017-08-25 Fri
戦前、とんでいる飛行機の上でスタントを演じるのが流行りました。
日本にも日野俊雄さんという第一人者が有名でした。
荒山彰久さんの「日本の空のパイオニアたち」という本の中に
大正14年の第一回軍民合同航空ページェントで披露されたスタントが
記されています。
「アブロ504練習機の翼上で、曲技士日野俊雄が直立して腕を広げ
次に縄梯子にぶら下がり、機体は高度100メートルから会場を駆け抜ける」
丸い写真は日野俊雄の妙技ですが、機体はサルムソン2A2です。
こちらのボケボケの写真は日野俊雄かどうかはわかりませんが、サルムソンの
機体に航空時代社と書かれています。
雑誌「航空時代」は昭和になってからの発行でした。
この日野俊雄さんについては詳しいことがわかりません。
昔の「航空情報」のコラムに紹介する記事があったような気がして、探しましたけど
見つかりませんでした。
大正11年にイギリス海軍の士官がはじめてパラシュートの講習をしたときに
民間からただ一人このひとが受講したことが分かってます。
また、萱場製作所が終戦まじかにラムジェット戦闘機「かつおどり」を計画した際の
テストパイロットに指名されていた人ではないかと思います。
当時有名な人だったようなので、まとまった本があってよさそうなものですが、
残念ながら航空史家は飛行機やパイロットにしか目がいかないようですね。
埋もれた歴史はまだまだありそうです。
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